初心者のためのウキサビキ釣り講座 #7 上カゴサビキの方法

前回は、ウキサビキ遠投の際、仕掛けが絡まることの対処として、サミングのやり方を説明しました。

初心者のためのウキサビキ釣り講座 #6 ウキサビキ サミングの仕方

また、前回までで大体のサビキ釣りについて説明ができたと思います。ただ今回は、サビキ釣りの方法紹介の一例として、上カゴサビキの方法を紹介したいと思います。

〇上カゴサビキの仕掛けイメージ

通常はサビキ仕掛けの下(底)側におもり兼用となるカゴを付けるのですが、この仕掛けはサビキの上にカゴ(ジェットカゴ)を付けるスタイルです。


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〇上カゴと底カゴとの比較

  • 上カゴのメリット

底カゴと大きく異なるのが、ウキの浮力です。底カゴは基本重く、市販品は重さ6号以上となっていて、カゴの大きさや、材質によってはさらに重くなります。早くタナにカゴを落とせる半面、カゴの中のアミエビが結構ドバっと出てしまいます。また、アミエビの煙幕は次第に海の底へ落ちていくので、海中に仕掛けを投入した直後か、竿をシャクってアミエビがカゴから出た直後しか、サビキ仕掛けとアミエビが同調しません。

一方、上カゴの場合、パラパラとアミエビが出ていき、竿をしゃくると一気にアミエビがでますが、ゆらゆらと落ちていくアミエビの煙幕の下には、常にサビキ仕掛けがあります。もしシャクらなければ、長時間ゆらゆらとカゴからアミエビが出続けるので、一投あたりの時間が長くなります。その分、カゴから出るアミエビの量が少ないので、魚へのアピール力は落ちます。

この特徴から、上カゴは魚の活性に合わせて、エサとなるアミエビの出し方を釣り人側で操作しやすいことが言えます。

例えば、僕はよくこの釣り方を夜サビキでするのですが、夕まずめの日が沈むまでの魚の活性が高い時は、しきりに竿をしゃくってアミエビをカゴから出し、魚を寄せていきます。

そして、日が暮れてからは、しゃくる回数を減らし、一投あたりの時間を長くして、時々回遊してくるアジを狙います。

底カゴでもアミエビの詰め方や、しゃくりを入れる頻度により、ある程度調整も付きますが、上カゴはそれよりもスローなサビキ釣りをすることができます。

また、底カゴの場合は、ウキの浮力が強いので、水面を上下にポコポコ動くあたりが多くなります。しかし、上カゴの場合は、ウキが軽くなるため、魚がかかるとウキが海中に消しこむようなあたりが出ます。

このウキの当たり方は個人の好みになりますが、僕のようにウキが海中に引き込まれるようなあたりが好きな方は、はまってしまうと思います。

  • 上カゴのデメリット

デメリットとしては絡みやすいことです。底カゴの場合は、底についているカゴが一番重たく、重心が仕掛けの一番下にあるので、投げた時の姿勢が安定しています。ですが、上カゴの場合、おもりと上カゴで重心が分散するため、投げるとおもり先行になり難く、常にサミングをしないとすぐ絡まります。

また、魚がかかった後すぐにラインを張らないと、おもりが軽い分魚が自由に泳げてしまうので、サビキ仕掛けをぐちゃぐちゃにしてしまうことも、しばしばです。

2匹以上がかかる場合は、それぞれの魚がてんでばらばらの方に泳ごうとするので、特に絡まり易いです。この上カゴサビキでは、2匹以上の追い掛けは狙わず、1匹ずつ狙うのが基本になります。

絡まるリスクや、2匹以上を1回で釣り上げるなどの効率を考えたら、底カゴサビキの方が断然有利です。

また、毎投ジェットカゴを開いて、サビキスプーンでアミエビを入れる必要があるので、手が汚れやすく、多少面倒でもあります。

〇メリットデメリットまとめ

下に上カゴのメリット、デメリットを表にまとめました。

この上カゴサビキは、サビキ釣りとしては少し難しい部類に入ります。

ただ、この上カゴサビキ釣法を自在にこなせるようになれば、その他のウキ釣り、例えばふかせ釣り、のませ釣り、夜電気ウキ釣り、海上釣堀のウキ釣りなど、色々なウキ釣りもこなせるようになっていると思います。

底カゴサビキに飽きてしまった方や、夜サビキに挑戦したい方は、試しにやってみてください。

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