〇チヌふかせ釣りの実釣方法の基礎説明
防波堤などの釣り場に行き、実際にチヌふかせ釣りをするに当たり、準備→実釣→魚の活かし方→魚の〆め方→後片づけといった作業を、工程ごとに紹介していくシリーズです。
全般的な記事は下記リンク参照願います。
実際にチヌふかせ釣りのやり方を紹介していくのですが、作業ごとに下記リンクの記事を作成しています。
※クリックすると、各記事に飛びます
また、色々道具の名称が出てきます。道具については紹介記事を上げていますので、わからない名称の道具については、そちらの記事を読んでみてください。
👇にリンクを貼っておきます。
〇記事の項目
チヌふかせ釣りの実釣にあたり、今回の記事は、以下の項目に分けて説明をしていきます。
ただ、説明内容が多くなってしまうので、記事を前後編に分けて説明をしていきます。
前編(今回の記事)
①タナ取り(底取り)方法
②回収からサシエ付けて再投入までの一連の動き
後編(次回の記事)
③マキエと仕掛けの同調について
④合わせから魚とのやり取り
⑤タモ入れ
〇タナ取り(底取り)の方法
前回の記事までで、マキエ、タックル、タモなの釣りに必要な準備は整いました。
しかし、1つだけ実釣するのに、決めておかなければいけないことがあります。
「タナ(サシエの深さ)=ウキ止め糸の位置設定」です。
タナ取りとはチヌが食ってくる深さ、すなわち底にサシエ針の位置を合わせる作業のことをいいます。
チヌの場合は、基本的に底で食ってきます。
浅いタナでも食ってくる例外もありますが、タナは基本的に「底」に設定します。
この底取りができているか否かで、釣果に差が出てしまいます。
面倒ですが、こまめに底取りをして、タナ設定を確認する様にしましょう。
針に底取り用のゴム管重りを、写真のように刺して、今から釣りをしていくポイントに投げます。
もし、タナが深ければウキは沈み、タナが浅ければ、ウキ止めの糸がウキに達する前に止まります。
ゴム管重りは基本1.5号を僕は使っていますが、1号でも2号でも可です。
要はタナ(底)が取れればOKなので。
ここで注意したいのが、釣る場所を変更(深さが変わると)する度に、底取りをする必要があります。
また、潮汐で海の深さは、時間とともに変わっていきます。
ポケットの中に底取り用のゴム管を入れて置き、こまめに底取りすることが、釣果UPにつながります。
また、釣り開始時は自分の足元、竿2本分、竿3本分と、色々な場所のタナを取り、大体の底形状を把握しておく必要があります。
初めての釣り場なら、特に入念に行う必要があります。
この底取りは、自分の釣り座近くの海底の形状を、おおよそ把握しておくことが目的です。
海底形状を把握できれば、かけ上げりや、捨て石回りを集中的に攻めるといった、戦略を立てることができるようになります。
ちなみに、駆け上がり、捨て石回りは絶好のチヌポイントです。
〇回収から投入までの一連の流れ
ふかせ釣りは以下のサイクルを繰り返す釣り方です。
リールを巻いて仕掛けの回収→サシエを付ける→仕掛けを投入→マキエを撒く→あたりを待つ→あたりが無ければ仕掛け回収
それでは、それぞれの動作を説明していきます。
なお、僕がリール右巻きの左手竿の人なので、以下竿を持つ手を左手、リールを巻く方の手を右手として説明していきます。
・仕掛けの回収
リールをくるくると巻いて、糸を巻取ります。
竿を起こしたとき、ウキが自分の顔の前くらいの高さになるくらいまで巻きます。
下の写真程度まで巻き取るといいでしょう。
・ウキを掴む
竿を起こし、ウキを顔の前くらいの高さに持って行きます。
そして、竿を持つ反対の手(右手)で、ウキかウキの少し下の糸を掴みます。
注1)間違っても下の方のハリスや、針を掴もうとしてはいけません。ウキかウキ下のミチイトを掴むようにしましょう。ハリスや針は、軽くふわふわしているので、非常につかみにくいです。
注2)右手でウキかウキ下のミチイトを掴みに行く(手を伸ばして取りに行く)のも、危ないのでやめましょう。
ポイントは竿を持つ手(左手)を操作して、顔の前にウキを持ってくることです。
右手はウキ(またはそのすぐ下の糸)をウキが近づけば掴むだけで、手を伸ばして取りに行っては行けません。
・針を持つ
仕掛けを掴んだら、竿を前に倒し、ハリスを掴んでいる右手の力を緩めます。
すると、ウキの重みでハリスが右手からスルスルっと、抜けて行きます。
最後に針が、右手内のどこかにかかり、ストップします。
・サシエを付ける
次に竿を左の脇に抱え、左手をフリーにします。
これで両手がフリーになるので、オキアミの尾羽を取り、尻尾から針を刺し、そのまま送るようにしてサシエを針に付けていきます。
これでサシエの取り付けが完了しました。
一旦、サシエを離します。
・キャストの仕方
脇に抱えていた竿を、手に持ち直します。
竿先から20~30㎝程度の位置に、ウキが来るように、リールを巻きます(巻き過ぎ注意!)。
左手の人差し指でリールの糸を引っ掛けます(レバーブレーキの場合はレバーごと握りこみます)
レバーの場合👇
ノーレバーの場合👇
後は、後方に人や障害物が無いか、目視確認して、キャストします。
この時、竿尻に右手を添えると、より遠くに投げることが出来ます 。
・ラインを潮上に置く
潮上側に竿を倒した状態で、少しミチイトを巻き取ります。
(サシエ先行の状態を作ってあげるため)
さらに、できる限りミチイトを潮上に置くように、竿先を操作します。
・マキエを撒く
ひしゃくを持ちます。
ひしゃく先端のカップにマキエを入れて、最後にバッカンの内壁にカップを押し付けて、固めます。
ひしゃくを振ってマキエを投入します。
この時、ひしゃくはリリースポイントで止めてあげると、マキエが塊のまま、飛んでいきやすくなります。
(ひしゃくを振り切りと、マキエが粒上に飛散してしまいます)
2~5杯程度ウキ周りにマキエを撒きます。マキエを撒く杯数は、例えば少量のマキエで長時間釣りをしたいときは2杯程度で撒き、エサ取りが多くてマキエが底に届かないと思う時は、5杯程度撒いたりします。
また、マキエを撒くポイントですが、基本的にウキの半径1m以内を目標に、マキエを打てればOKです。
ただ、その時々の潮や風の状況で、マキエを撒くポイントは変わってきます。
参考までにマキエ投入点の例をいくつか紹介します。
例1)潮が止まっているとき
例2)潮が流れているとき
例3)2枚潮の時
それと、マキエコントロールはひたすら練習あるのみです。ウキを中心に半径1mの範囲にマキエを打つことを心がけていれば、自ずとコントロールが付いていきます。
・あたりを待つ
後は、ウキが沈むつまり、あたりをひたすら待ちます。
しばらく待って、あたりが無ければ、サシエだけが取られているかもしれません。
もしくは、マキエの効果が切れているかもしれません。
一度回収し、上記の流れで、再度投入します。
あとは、これの繰り返しになります。
そして、ウキが沈めば、あたりです。竿をあおって合わせたら、魚とのファイトがスタートしますが、魚とのファイトは次回記事で説明したいと思います。
〇まとめ
今回はふかせ釣りにおける釣り場での実釣編の中で、仕掛けの回収から投入、マキエを撒いて、あたりを待つ工程について説明をさせてもらいました。
さらに、ふかせ釣りのキモとなる、マキエとの同調について、簡単ですが、説明をしました。
この同調のさせ方については、どこかでまた解説記事を出せればなあと思います。
さて、次回の実釣編の後半では、魚を掛けてからファイトを経て、タモ入れまでの方法を紹介をしていきます。
それでは今回はこの辺で・・・。