〇チヌふかせ釣りの実際の釣り場での実釣方法の基礎説明
防波堤などの釣り場に行き、実際にチヌふかせ釣りをするに当たり、準備→実釣→魚の活かし方→魚の〆め方→後片づけといった、作業を工程ごとに紹介していくシリーズです。
全般的な記事は下記リンク参照願います👇
また、釣り場での作業工程ごとに、下記リンクの記事を作成しています。
※クリックすると、各記事に飛びます
・釣り場での準備 |
・実釣基礎編(実際にチヌを釣る方法)前編 |
・実釣基礎編(実際にチヌを釣る方法)後編 |
・釣った魚の活かし方 |
・魚の〆め方👈今回の記事 |
・釣り後の後片づけ |
〇記事の項目
今回は釣った魚を活〆めする方法を紹介します。
活〆めと呼称していますが、脳天〆め→神経〆め→血抜きの3工程をまとめて、ここでは呼ばせてもらいます。
ところで、釣った魚を捌いて食べたいけど、捌き方がわかなないという方。過去にチヌの捌き方について、紹介した記事があります。下にリンク張っておきますので、参考にしてください。
さて、魚を持って帰って捌かれる方は、この記事は必見です。というのも、丁寧に活〆めができている魚は大変美味だからです。もし、〆め方がわからない方は、是非今回ご紹介する方法を試してみてください。食べた際に、「こんなにおいしくなるの!?」と驚かれると思います。
〇魚を〆めるタイミング
僕の場合、マキエ用バッカンに海水を溜めて、その中で血抜きをしますので、マキエかすを除去するためにバッカンを洗った後、魚を〆る作業をしています。
〇バッカンに海水を溜めて置く
まず〆める前に、海水を水汲みバケツで汲んで、バッカンに溜めましょう。
何匹も血抜きをする場合は、大体3匹に1回はこのバッカン内の海水を入れ直します。
〇脳天〆め
活〆めの最初の作業は、魚の意識を断つ脳天〆めです。たまに、魚が生きたまま、エラを切って血抜きをしている人を見ますが、これでは魚が可哀そうです。先にしっかり脳天〆めをし、意識を断ってあげてください。
- 脳天締めピック
脳天〆めピックがあると、非常に便利です。このピックは先が錐状で、長さもあるので、30㎝クラスのチヌから大型のマダイや青物でも、これ1本で対応できるので重宝しています。
ダイワ フィッシュピック👇
ダイワ(Daiwa) フィッシング ナイフ フィッシュピック85 327664 (ネイビー/イエローの色は選べません)
- 脳天〆めの方法
それではまず、脳天〆めピックを持ちます。
ストリンガーを付けたままの魚を、地面に置き、もう片方の手で目を覆います。こうすると、魚が大人しくなります。
目と目の間(眉間)の少し上から、側線に向かって、ピックをぐりぐり回転させながら突き刺します。
魚がビクッとなり、体を大きくしならせます。そして、目がぐるっと回りながら、瞳孔が開けば、しっかり脳にピックが刺さっています。
ピックをさらにぐりぐり大きめに回して、しっかり脳を壊します。
ピックをだいぶ深く刺しても、まだ生きているようであれば、ピック角度が悪く、脳に刺さっていません。もう一度角度を修正し、ピックをつき直しましょう。
〇神経〆め
神経〆めとは、脊椎を通っている神経を、ワイヤーを抜き差しして壊す作業です。これにより、体に脳死を伝達することを防げ、身が生きている状態に近いまま、持ち帰ることができると言われています。
- 神経〆め用のワイヤー
神経〆めワイヤは太さも長さも色々ありますが、チヌ用なら、0.8mm径の長さ50cmが良いでしょう👇
ベルモント(Belmont) 形状記憶合金神経締メΦ0.8㎜×50㎝ MP-221
チヌの30~55cmなら、十分対応できます。逆に1mm径だと、30cm台のチヌの神経穴が小さすぎて、通ってくれないことがあるので、0.8mm径をお勧めします。
- 神経〆めの方法
脳天〆めをした穴から神経〆め棒を挿入します。
この時脳の奥から、脊椎の神経穴に入る箇所を、つんつんと抜いたり刺したりしながら、探します。
神経穴に入ったら、魚がビクッと動きますので、そのまま奥(尻尾側)まで神経〆め棒を送っていきます。
送りきったら、少し抜き刺したりして、しっかり背骨の神経を壊しましょう。
もし、ビクッとせず、棒が入っていくのであれば、間違った箇所(身の方)に入っていますので、棒を一旦脳の部分まで引抜き、神経穴をつんつんと抜き刺したりして、再度ビクッとする箇所を探してください。
〇血抜き
この血抜きは非常に重要です。血は腐敗の原因になりますし、味わいを損ねる原因になります。できれば、釣り場で徹底的に血を抜いてから、持って帰ることが望ましいです。
- ナイフについて
僕の使用しているナイフは、ダイワの折り畳み(バタフライ)式ステンレスナイフです👇
ダイワ(Daiwa) フィッシング ナイフ フィッシュデバ ブラック 04910036
このナイフは刃が折り畳まれるので、収納バッカン内で刃が暴れないところが気に入っています。また、海釣りでは錆び対策必須のステンレス製です。しかも、形状は出刃包丁の形になっており、釣り場で魚を捌くこともあるので、少しかったのですが、これを購入し使用しています。
- 血抜きの方法
エラにナイフを入れて切ります。このとき、エラの上の部分だけ、刃を上向きに、貫通させるようにして切ります。
エラを上から下まで切る方法もありますが、それだと切り口が大きいため、血が一気に出て血圧が一気に下がり、結局放血量が少なくなってしまいます。切り込みを部分を小さくすることで、勢いよく放血させるイメージです。
なので、エラの最上部にナイフの刃を上向けにして、一刺し切れ込みを入れればOKです。
エラを切ったら、すぐにバッカン内の海水に付けます。そして、エラをもって海水の中で振ってあげます。
何をしているかと言うと、振ることで血が固まるのを防いでいます。これを最低でも1分は続けます。そして、エラが白っぽくなれば、血抜きOKです。
ただ、この状態でもまだ血が出てくるので、もう一度ストリンガーをロープに付け直し、海に放り込んでおきます(数が多い時は省略することもありますが)。
その間に後片付け(血の付いたバッカンを洗うなど)を進めます。後片付けが終わったら、魚を海から引き上げ、クーラーに入れます。
これで、活〆めの完了です。
〇まとめ
今回は魚の〆め方を説明しましたが、かなり手間をかけた方法を説明しました。
趣味で得た魚なので、ここまで完璧に活〆めをすることはありません。脳天〆めと血抜きだけでも、その日の内に食べるなら、十分美味しくいただけます。
しかしながら、ここまでしっかり下処理をしておけば、日持ちもしますし、さらに美味しくいただけます。
どこまで下処理をするかは、個人の好みにもよります。ですが、一度上記のように徹底的に下処理をした魚をご賞味してもらえれば、違いがわかると思います。
是非、一度試してみてください。それでは今回はこの辺で・・・。